第86回情報処理学会全国大会

情報入試へのカウントダウン、始まる!

情報処理学会の第86回全国大会が、神奈川大学で開催されました。今回も、現地とオンラインのハイブリッド開催となりました(2024年3月15日~17日)。

 

 

来年1月実施の大学入学共通テストで、いよいよ「情報I」がスタートします。大会2日目のイベント企画「初等中等教員研究発表セッション」では、小学校から高校までの様々な授業実践が紹介されました。

 

3日目の「直前! 新課程「情報」2025年度入試」では、大学入試センター、受験生を送り出す高校、そして2025年入試から「情報」を実施する大学の先生方から、情報入試にどのように取り組んでいくか、また情報入試の実施によって何が期待できるかについて、熱い議論が繰り広げられました。特に、既存教科のように過去問や典型問題の蓄積がないため、「対策」が立てにくいとされる「情報」の受験準備はどうしたらよいのか。「対策」が進むことで、逆に本質から離れてしまうことはないのかという懸念もあることが示されました。

 

また、高校GIGAスクールの1人1台端末の活用が始まりましたが、その取り組みには差があることが明らかになってきています。情報I・Ⅱの設置、小中学校と高校の連携など、様々な課題に対処していくためには、校長のリーダーシップとカリキュラム・マネジメントが重要になります。

 

今回、イベント企画「情報科が拓く小中高教育の未来」では、現役の高校校長5名かパネリストとなり、それぞれの学校での実践を報告するとともに、これからの小中高校教育の未来について語られました。

 

■初等中等教員研究発表セッション

「現場発、デジタルコンテンツの開発と実践の試み」

 渋谷区立千駄谷小学校 鍋谷正尉先生

 

「問いを立てる力を育てるロボットプログラミングの授業実践」

 静岡聖光学院中学校 秋本裕太先生

 

「生成AIを活用した授業デザイン」

 千代田区立九段中等教育学校 須藤祥代先生

 

「人間中心設計に基づいたコンテンツ設計のためのプロト・ペルソナ作成支援シートの開発と実践」

 広島大学附属福山中・高等学校 平田篤史先生

 

「2年目の「情報Ⅰ」を終えて」

 東京都立小平高校 小松一智先生

 

「情報科専科高等学校1年目の振り返り」

 茨城県立IT未来高校 校長 津賀宗充先生

 

 

 

■直前! 新課程「情報」2025年入試

・「小さな探究を授業に取り入れよう」

 神奈川県立生田東高校 大石智広先生

 

・「東京都立六本木高等学校における「情報Ⅱ」の授業実践」

 東京都立六本木高校 千葉 緑先生

 

・「電気通信大学における「情報」入試」

 電気通信大学 小宮常康先生

 

・「入学者選抜における「情報」導入の狙い」

 広島市立大学 井上智生先生

 

・「人文社会系における情報入試」

 日本大学 谷 聖一先生

 

・パネルディスカッション

 司会: 谷 聖一先生(日本大学)

 パネリスト:

  大石智広先生(神奈川県立生田東高校)

  千葉 緑先生(東京都立六本木高校)

  小宮常康先生(電気通信大学) 

  井上智生先生(広島市立大学)

 

 

■情報科が拓く小中高教育の未来

・「GIGAスクール後の小・中学校の学びから、高等学校の情報教育を考える」

 千葉県立流山南高校 校長 滑川敬章先生

 

・「高校はGIGAスクールで何を創造するのか」

 神奈川県立希望ケ丘高校 校長 柴田 功先生

 

・「情報研究会のこれまでとこれから」

 東京都立田園調布高校 校長 福原利信先生

 

・「情報科専科高等学校の立ち上げ」

 茨城県立IT未来高校 校長 津賀宗充先生

 

・「校長が果たすべき役割」

 工学院大学附属中学校・高等学校 校長 中野由章先生

 

・パネル討論 「これからの小中高校の情報教育の未来と校長の役割」

 滑川敬章先生(千葉県立流山南高校 校長)

 柴田 功先生(神奈川県立希望ケ丘高校 校長)

 福原利信先生(東京都立田園調布高校 校長)

 津賀宗充先生(茨城県立IT未来高校 校長)

 中野由章先生(工学院大学附属中学校・高等学校 校長)