第10回全国高等学校情報教育研究会全国大会(東京大会)

「情報教育に関わるすべての人へ」~情報教育への期待に応える新たな取り組み

第10回全国高等学校情報教育研究会全国大会が、8月8日・9日の2日間、東京都調布市の電気通信大学で、全国から約400人の高校・大学の先生や企業の方を集めて開催されました。

平成20年8月の第1回大会から9年。教科「情報」を取り巻く状況は、社会情勢の変化を受けて、目まぐるしく変化してきました。特に今年は、3月に次期学習指導要領の情報Ⅰ・情報Ⅱの概要が発表され、教科情報に対する期待の高まってきていることが強く感じられるようになりました。

 

今回の大会テーマは、「情報教育に関わるすべての人へ」。

32の分科会発表、32のポスター発表、32の企業展示では、授業の現場での実践を中心に、熱のこもった発表と質疑応答が繰り広げられました。

 

10回目の節目となる今回は、予稿集(講演論文集)を記念冊子として、冊子後半に過去10回全国大会の事務局長を務められた先生方からのメッセージや各回のプログラム、当時の実行委員長の挨拶が掲載されました。バックナンバーからは、不断に変化する状況に向き合い、決して十分とは言えない環境の中で授業の工夫を重ねて来られた先生方の真摯な努力が感じられました。

 

[基調講演]

文部科学省 大学入学者選抜改革推進委託事業

「情報学的アプローチによる『情報科』大学入学者選抜における評価手法の研究開発」

萩原兼一先生(大阪大学 大学院情報科学研究科 特任教授)

 

[分科会]

「共通教科情報科ルーブリックにおける思考・判断・表現の位置づけ」

松永賢次先生(専修大学)

 

「生徒による国際情報科学コンテスト・ビーバーコンテストの問題作り」

間辺広樹先生(神奈川県立柏陽高校)

 

「暗号を解読せよ~プログラミングで学ぶ公開鍵暗号」

大石智広先生(神奈川県立生田東高校)

 

「『情報セキュリティ』授業実践報告」

小原格先生(東京都立町田高校)

 

「映像教材を利用したプログラミング教育の一手法」

飯田秀延先生(東京都立小金井北高校)

 

「ドリトル言語でのデータ処理機能の対応」

兼宗進先生(大阪電気通信大学)

 

「人物調査の総まとめをNAVERまとめでまとめさせてみた」

神藤健朗先生(東京都市大学付属中学校・高校)

 

「オープンデータを活用した地域貢献アプリ」

鈴木滋先生(静岡県立島田商業高校)

 

「実際の授業実践から見える情報科における統計分野の実践と課題」

三井栄慶先生(神奈川県立横浜翠嵐高校)

 

「プログラミングで基数変換の仕組みを理解しよう

~コンピュータアンプラグドの「点を数える」をドリトルで表現しよう」

鎌田高徳先生(神奈川県立茅ヶ崎西浜高校)

 

[ポスターセッション]

「変化する社会への適応力を涵養する著作権法の教育実践」

大西洋先生(京都市立西京高校)

 

[パネルディスカッション]

「来るべき情報入試を考える」

パネリスト

萩原兼一先生(大阪大学)

神藤健朗先生(東京都市大学付属中学校・高校)

三井栄慶先生(神奈川県立横浜翠嵐高校)

加藤光先生(大阪府立岬高校)

コーディネータ

小原格先生(東京都立町田高校)

 

[講評講演]

現在の授業を充実させつつ、次期学習指導要領への準備を

鹿野利春氏(文部科学省 生涯学習政策局 情報教育課情報教育振興室 教科調査官

  国立教育政策研究所 教育課程研究センター 研究開発部 教育課程調査官)