「情報I」スタートの1年を振り返る~情報処理学会 第85回全国大会 イベント企画レポート 

日本最大の情報系の学会 情報処理学会の第85回全国大会が、東京都調布市の電気通信大学で開催されました。今回の大会は、現地とオンラインのハイブリッド開催となりました(2023年3月2日~4日)。

 

 

新課程の「情報I」がスタートして1年ということで、大会2日目には、開催校の電気通信大学と東京都高等学校情報教育研究会のイベント企画「どうする情報科教育!~情報ⅠⅡ,高大接続から考える~」が開催されました。年間を通して「情報I」の授業をどのように行ったかという実践報告やパネルディスカッション、文部科学省学校デジタル化PTリーダーの武藤氏の講演が行われました。

 

最終日の3日目には、情報処理学会情報入試研究会のイベント企画「2025年度情報入試のトレンド」が開催されました。今回のセッションでは、大学入試センター試験問題調査官のから水野修治先生から、昨年11月に公表された「令和7年度大学入学共通テスト試作問題」の解説と、このとき同時に公表された「『情報Ⅰ』の問題作成方針に関する検討の方向性」、および「共通テスト用プログラム表記の例示」の解説をいただきました。 さらに、情報入試を実施する大学、実際に授業を行っている高校、受験対策をする予備校など、それぞれの立場から大学入試における「情報」の動向とその期待、意義や課題について多角的な議論が繰り広げられました。

 

3年前の第82回全国大会は、新型コロナ感染の急拡大で、直前になってオンライン開催に切り替えられました。今大会は久々に現地にも多くの参加者が集まり、コロナ後の新しい情報教育のあり方を考えるのにふさわしい、熱気につつまれた大会となりました。

 

■イベント企画「どうする情報科教育!~情報ⅠⅡ,高大接続から考える~」

 

講演1 電気通信大学での「情報」に関する高大連携や入試への取り組み

 電気通信大学 成見 哲先生

 

講演2 東京都立六本木高等学校における「情報I」の授業実践

 東京都立六本木高校 千葉 緑先生

 

講演3 学習活動を中心に据えた授業展開について~記憶に残る学習活動を繰り返し展開する~

 世田谷学園高校 神藤 健朗先生

 

パネル討論 どうする情報科教育!~情報ⅠⅡ,高大接続から考える~

 司会    東京都立町田高校 小原 格先生

 パネリスト 電気通信大学 成見 哲先生

       東京都立六本木高校 千葉 緑先生

       世田谷学園高校 神藤 健朗先生

 

 

 

■イベント企画「2025年度情報入試のトレンド」

 

講演1  令和7年度大学入学共通テスト『情報Ⅰ』の実施に向けて

 独立行政法人大学入試センター 試験問題調査官 水野 修治氏

 

講演2 高校情報科の教科書に現れる用語の分析結果について

 電気通信大学 角田 博保先生

 

講演3 情報入試をめぐる動き

 河合塾 富沢 弘和氏

 

講演4 情報入試を見据えた高校での授業実践

 東京都立神代高校  稲垣 俊介先生

  

講演6 国⽴⼤学/電気通信⼤学における情報⼊試

 電気通信大学 小宮 常康先生

 

パネル討論 2025年度情報入試のトレンド

 司会            津田塾大学     稲葉利江子先生

 パネリスト 電気通信大学    角田 博保先生 

         河合塾       富沢 弘和氏

                     東京都立神代高校   稲垣 俊介先生

                     早稲田大学    尾澤 重知先生

       電気通信大学   小宮常康先生

 

 

■イベント企画「第4回初等中等教員研究発表セッション」より 

研究発表 「情報Ⅰ」実施により何が変わるのか

 埼玉県立川越南高校 春日井 優先生

 

研究発表 情報科」で南極と日本を結ぶー南極地域観測隊(JARE)に参加して

 日出学園高校 武善 紀之先生

 

 

※所属は大会当時のものです