『キミのミライ発見』とは
ねらい 教科学習の社会での必要性がわかる
今、高校生が教科の学習の意味や目的を理解できないことが問題になっています。本冊子「キミのミライ発見」(以下、「本冊子」)は、高校生がいずれ関わることになる「仕事」とそれを生み出す産業界や社会の動きを伝えることを目的に編集されました。
そして、社会で、仕事で、どのような能力や学習が求められるかを示し、高校での学習が社会につながっていること、とりわけ教科「情報」の知識が次々と新たなサービスを生み出し、社会を動かすものとなるということ、さらに多くの社会人が高校時代に「情報」を学んでおきたかったと考えていることを伝える内容になっています。
現在、大きな産業構造の変換の中にある日本社会で、今後成長が予測される産業は、高齢化に伴う「医療・福祉・健康系」とIT(=Information Technology、情報技術)が生んだ「情報系」であるとされています。また、社会・産業界全体で、情報化・グローバル化に対応した能力の必要性が指摘されています(「本冊子」p1.2.18参照)。本冊子は、その動向を受けた、平成25年度からの新学習指導要領に沿った教科「情報」との関連も配慮していますので、学習の意欲付け、理解の深化に役立てていただけると考えております。
教科「情報」の授業での活用のみならず、文系・理系分けや志望学部の選択、就職などの指導の場面でも有効です。
本書の構成
【p.1‐4】グローバル化、ソーシャルビジネス、そしてIT
----若者たちが主役になって、社会を動かし始めた!!
高校生たちが将来かかわる産業(業種)と職種にはどのようなものがあり、今、それらがいかに変貌しているかを紹介。「情報」の授業では、情報システムの広がりなど、情報化の進展が、産業や仕事、若者や高齢者、研究や学習などのあり方を変化させつつあること、高校段階から情報(IT)を学ぶことが求められていることを示すのに有効です。
また、産業(業種)や職種を知り、将来を考えるキャリア教育の授業や、p17「未来に向けた大事なこと」表3とともに、産業(業種)と関連する学びを行う大学の「学部・学科」を知り、進路を考えさせる指導にも活用できます。
【p.5‐16】はたらく人に聞きました
様々な産業の仕事内容、「情報」との関わり、求められる能力、その仕事に就くまでの道のりを紹介します。教科「情報」では、「情報」をリアルな産業とつなげて示すことができます。
・vol.1 マスコミ・情報メディア編(日本テレビ放送網株式会社 原 浩生さん)
・vol.2 卸売・小売業/情報ビジネス業編(楽天株式会社 一見 仁さん)
・vol.3 第一次産業編(株式会社和郷 佐久間輝仁さん・関 晴香さん)
・vol.4 建設・不動産/電気・ガス・水道業編
(三井不動産株式会社 弘瀬愛加さん/株式会社日立製作所 和田一毅さん)
・vol.5 メーカー編(トヨタテクニカルディベロップメント株式会社 石川恵子さん)
・vol.6 情報サービス業編(株式会社NTTデータ 飯塚 智さん)
【p.17‐18】未来に向けた大事なこと
高校卒業後の進路選びの基本的な考え方の解説に活用できます(特に大学進学希望者に対応)。「情報」を学ぶことの重要性を示すデータも掲載(表1.4.5)。また、多様な学部で、様々な切り口で「情報」が学べることもわかります。
【p.19‐20】社会で活躍するために必要な、ITの力をつける!
TOEICや簿記検定と並んで、就職にも有効な「ITパスポート試験」は、教科「情報」の学習目標にもなるということを紹介しています。
【p.21‐22】キミのミライ。なんでもQ&A
進路を考えるときに気になることに答えます。大学選びにおいても、いかなる仕事をすることにおいても、ITの観点やその知識は重要であることもわかります。
■『キミのミライ発見』ダウンロード (→(独)情報処理推進機構<IPA>のページへ)